KENWOOD TS-430V



はじめに

ディスプレイの10Hz桁表示
WARCバンド送信改造
出力調整(QRP仕様)
AM送信
SSB出力コントロール
AMフィルター追加
IF SHIFT調整
パワーメーター調整
Sメーター調整
CWオフセット/サイドトーンピッチ変更
AGC改善
ノイズブランカー改善
中波のアッテネーター

Tips

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Created: August 2017
Updated: September 2017


はじめに

 開局する際、無線機の選定はTS-430VにするかFT-757SXにするか、ずいぶん悩みました。結局AM送信やコンピュータ制御ができるFT-757を選択しましたが、TS-430はずっと気になっていた無線機でした。そのTS-430Vを入手し、改造・調整する機会に恵まれましたので、ここに記録していきます。

 

改造・調整は自己責任で

 ハードウェアの調整・改造は自己責任でお願いいたします。このサイトをご覧になって同様の対応をなさった場合、メーカーのサポートが受けられるとは限りませんし、なんらかの損害・怪我等が発生しても、筆者は責任を負いません。

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ディスプレイの10Hz桁表示

 これは取扱説明書にも改造方法が記載してありますが、コントロールユニットのジャンパーをカットすれば10Hz表示になります。入手したTS-430Vは対応済みでした。

TS-430V 10Hz

 画像は、リア側からフロント側に向いて撮影したものです。「10HZ」の下(画像では上)の「JP60」をカットします。

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WARCバンド送信改造

 入手したTS-430Vは、10MHzは送信可能ですが、18/24MHzは送信禁止状態になっています。確かWARCバンド送信禁止措置を解除するにはダイオードを外すタイプが一般的だったはず、とネットを検索しても、ゼネカバ送信の方法ばかりでなかなか見つかりません。日本とアメリカのメーカーサイトからマニュアルをダウンロードしても改造に関する記述はありませんが、W5JJLのサイトにあるマニュアルSP9HZXのサイトにあるマニュアルには記載がありました。

 よく読まずに「ダイオード」の記憶/先入観から、D66とD67の足をカットしました。D68は最初からありませんでした。早速送信してみましたが、18/24MHzどころか10MHzまで送信できなくなりました。なんでやねん(笑)。ダイオードの番号を間違ったかと思ってマニュアルを読み返して、そこでジャンパーの記述に気が付きました。D66/D67/D68の近くに白い線のジャンパーピンがあります。これを抜いてみましたが、相変わらず送信不可。まぁ、ダイオードをカットしているのでそういうこともあるでしょう。D66をつないでみると3バンドとも送信できるようになりました。D67もそのままにしておくのは気持ち悪いので修復しておきました。

 少々マニュアルと異なる挙動でしたが、マニュアルと回路のバージョンが合っていなかったのかもしれません。いずれにせよ、無事WARCバンドで送信できるようになりました。

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出力調整(QRP仕様)

 入手したTS-430Vは、全バンドで15W程度の出力がありました。今回は10WではなくQRP仕様の5Wに調整することにしました。SP9HZXのサイトにあるサービスマニュアルを参考に、フィルターユニットのVR1で出力を調整しました。マニュアルには20mで調整するように書かれているのですが、10mの出力が一番小さくなるため、29MHzで5Wになるように調整しました。これで各バンド5W〜6Wになりましたので、あとは運用時にCARで調整します。

 ちなみに14MHzで10Wに調整すると28MHzでは8W程度、29MHzで10Wに調整すると各バンド10-12Wとなりました。

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AM送信

改造編

 今回TS-430Vを入手するにあたりいろいろ調べていて初めて知ったのですが、国内向けのTS-430はAM送信に対応していませんが、海外向けは対応しています。国内向けもAM送信できていたら、もしかするとFT-757SXではなくTS-430Vを選択していたかもしれません。

 さて改造方法ですが、IFユニットのD56(24番のコネクタの近く)をカットすれば、AMで送信できるようになりました。ただし、キャリアはフルパワーで出てしまいますので1/4程度に抑える必要があります。送信音をモニターしてみると、キャリアは1W程度(最大5Wに調整している場合)、MIC GAINはALCメーターが動かない8-9時あたりにするのが、ちょうどよさそうです。

参考: GP工房 「ケンウッド TS-430V」 (2016-08-27 16:26:40)

保証認定編

 AM送信もできるようになったところで保証認定をしてもらうことにしました。TSSは最近では4ヶ月待ちという噂を聞きましたので、今回はJARDです。

 とりあえず取扱説明書の送信機系統図をコピーして、モード別の記入があるところにAMを追加してみました。これじゃダメだろうなと思いつつ、基本保証の申請手続きを行ないましたが、やっぱりだめでした(笑)。やり取りの結果、国内用と輸出用のブロックダイヤグラムと回路図の該当する部分、それと具体的な改造方法を提出すればよさそうでした。ただ、手元に国内用の回路図がなかったことと、旧スプリアス規格としての保証となるということで、しばらく悩みましたが、結局改造なしで(元に戻して)申請しました。

 ということで、TSSならもしかすると新スプリアス規格で保証してもらえたかもしれませんが、今回は断念しました。旧スプリアスでも今なら(2017年11月30日までなら)申請できますし、5年ほど使えます。ただ、果たしてあと5年も使用するか/使用できるかと考えると微妙なところです。どうしてもAMで交信したくなったら、TSSで保証してもらうか、スプリアスを測定してもらうことにします。

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SSB出力コントロール

 IFユニットのR178 (CWフィルターの近く)をカットすると、SSBの出力をCARで調整できるようになります。ただし、CWの出力=SSBの出力とはなりませんので、RTTY等でパワーを抑えたい場合には使えるかもしれませんが、SSBでは使いにくい機能(改造)だと思います。

参考: Kenwood TS 430 RF output control mod

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AMフィルター追加

 BCLのためにAMフィルター(YK-88A)を追加しました。YK-88Aは比較的安く出回っているときもありますが、大体が高騰するようです。私が入手したときも結構高くつきました。かろうじて本体よりは安く済みましたが、同時期に入手したFT-757SXよりは高価です(笑)。

 取り付けは取扱説明書に書いてある通りで、特に難しかったところはありませんでした。

 早速受信してみましたが、普通のAMの音でした(笑)。

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Tips

AM受信

 TS-430Vで短波の放送もよく聞いています。オプションのAMフィルターがない状態ではフィルター幅は2.4kHzですので、音がこもってしまい、LSB/USBで聞くほうがよほどいい音です。ただSSBで受信すると音楽などはきっちりゼロインしないととても聞いていられません。そういう場合は、周波数をVFOやRITで混信のない方向に1kHzほどずらすと、AMモードでも比較的聞きやすい音になります。

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